2回目のJ庭参加でした。
元々は今回の日程では新刊を出せる見込みがなく参加を見送る予定だったのですが、48Pというそこそこの厚さの新刊「嵐の代価」を携えて参加してまいりました。
参加のきっかけは感想フォームへ送っていただいたメッセージです。
初参加だったJ庭54で出した本を読んでいただいた方から、次の一次創作イベントも絶対に買いに行くので参加を待っているという何とも嬉しいメッセージをいただきました。
それを読んだのはJ庭55参加申込締め切りの前日でしたが……。
普段から一次創作のアイデアストックがあるタイプではなく、この時も頭は白紙状態。ですが参加申込が締め切っていないなら一考の余地はあるはず、1日であらすじが整ったら申込をしよう! と考え始めその数時間後には申込を終えていました。
決めた流れは大まかに、悲劇的すぎない何らかのトラブルが起こり終盤で回復するが、それらがどのような状態か。攻めと受けはそれにどのように対応するのか。といった大枠です。
まだビジュアルはおろか名前や口調も定まっていないので少しずつ設定を整えていたのですが、新年早々に体調不良で作業できない日が1週間続いてしまいました。これは新刊発行は厳しいだろうと諦めた時に、ガーデンガイド「みんなのイチオシ」コーナーへの掲載のお知らせが届きました。
おすすめしていただいた「千八百夜のスローステップ」は初めての一次創作。誰も私の一次創作を読んだことがない状態で頒布されたため手にとっていただいたこと自体が稀有なのに、まさか推薦文までいただけるなんて思いもしませんでした。
こんな機会はめったにないだろう、アンケートを書いてくださった方やガーデンガイドを見た方に新刊も絶対見てほしい! その一心でプロットをテコ入れしページ数を詰め原稿配分を考え直し、完成させたのが今回の新刊「嵐の代価」です。
というわけで今回の新刊は、本を読んで感想を届けてくださった方がいたおかげで完成を迎えたものです。申込から脱稿まで困難にぶつかる度に、まるで手を引いてくれるような絶妙のタイミングで導いてくださいました。
いただいたコメントは一度では直視できず何度もページを開き直したり、いざ読んでは嬉しい悲鳴をあげたりと、行列アトラクション並のワクワクをもって読ませていだたきました。本当にありがとうございました。
こうして出来上がった「嵐の代価」ですが、自分でも発見のある一冊になりました。
これまで一次二次問わず無意識に描いていた私が好きで大事にしているものが、攻め受け両者の間に生まれる「価値観の共鳴」だったのだという輪郭を得ることができました。
同一ではない一人と一人が出会ってそれぞれが大事にしてきた価値観に重なる部分を見いだした時、きっと美しい共鳴音が響くのだろうと想像できます。
無自覚にここ4年ほどわりとそういう創作をしていたのですが、今更ながらそれに気付けたのはチカが真正面から物の価値を見ようとするキャラクターだったからかもしれません。
そしてイーシュは好きな攻めの属性もりもりなので本当にかわいいと思いながら描きました。湘南デートでなすすべなくとんびにクレープを攫われちゃうイーシュ。クレープを取られてるのに鳥が食べて大丈夫だろうか……と、とんびの体を心配するイーシュ。そういうのも見たいです。
おかげさまで今回も楽しく一次創作をすることができました。
今後もファンタジー世界観で成人と成人が悲劇的すぎない何らかのトラブルを経ていい感じになるお話を描きたいです。
当日配布したペーパーです。
ガーデンガイドに推薦いただいた記念で、久しぶりに徹くんと撫子さんを描きました。
【お知らせ】
・一次創作の頒布と参加予定
3月17日HARU COMIC CITY 32 一次創作既刊
5月5日SUPER COMIC CITY 31 一次創作既刊
5月26日COMITIA148 一次創作新刊♀×♀
9月23日J.GARDEN56 一次創作新刊♂×♂
・新刊の通販
https://alice-books.com/item/show/11047-1
・Google感想フォーム
https://forms.gle/czvKRxA8hyKyNo8f9
・J.GARDENおすすめアンケート入力フォーム(〆切5月27日)
https://www.jgarden.jp/mailform/recommendbooks/